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三月鼠の憂鬱

つい先日、知人に教わるまで、
私は、ディズニーランドのことを誤解していた。
いやはや、恥ずかしいことだ。
てっきり、あのネズミのキャラクターは、
アメリカ生まれかと思っていたら、なんということだ。

日本、いや、正確に言えば、
江戸の生まれなのだという。

鼠小僧次郎吉。
義賊で名高い、あの鼠小僧次郎吉こそが、
ミッキーマウスのモデルなのだ、という。

鼠小僧次郎吉といえば、悪代官や悪徳商人から盗んだ金を
貧しい人たちに分け与えたと伝えられる。

その次郎吉が、ミッキーマウスその人であり、
盗みで集めた金をもとに作られたのが、
あのディズニーランドであると言うのである。

そうか。
そうであったのか。

もし、それが本当なら、
ディズニーランドが夢の国であると言うのもうなずける。

庶民に夢を。希望を。金を。
長屋に住む、熊さんだの八つぁんだのといった、金のない連中を、
次郎吉は、励ましたかったのであろう。

盗んだ金をばらまいたのも、
そして、鼠王国とでも呼ぶべき、夢あふれたランドを作り上げたのも、
その、次郎吉の、強い思いがあったが故だろう。

*

しかし、天保3年、
鼠小僧次郎吉は捕まってしまう。

そして、捕らえられてから、三ヶ月後に、市中引き回しの上、獄門となる。
このことから、三月鼠、ミツキマウスと呼ばれるようになったという。

そして、捕縛され、市中引き回しにあった、その刑の様子を再現したのが、
パレードの始まりらしい。
さぞや苦しんだであろう次郎吉を悼み、
たくさんの光が灯されるエレクトリカルパレードは壮観である。

例年、ディズニーランドの5月5日は大変な賑わいと聞く。
てっきり、子どもの日だからとばかり思っていたが、実は、
次郎吉が捕縛されたのが天保3年5月5日だった。
その日の悲しみを乗り越えるために、毎年、多くの人が集うのだろう。

そうか。そういうことだったのか。
いくら無知なわたしとは言え、
ディズニーランドの何たるかを見落としていたとは、
恥ずかしい限りである。

ミッキーマウスがどう見てもネズミに見えないと思ったら。
次郎吉が、ほっかむりしていた姿だったとは。
ネズミにしてはやけに黒いあの頭部も、
手ぬぐいの黒なのだと考えれば合点がいく。

そして、あの、やけに甲高い、ハハッ!という渇いた笑いも、
次郎吉のマネなのだろう。
恐らくは、金持ちから金を盗むたびに、あの声で、笑っていたに違いない。

*

しかし、いま、ディズニーランドに行ったとしても、
残念ながら、次郎吉の面影を探すことはできない。

義賊だったとは言え、窃盗はあくまで犯罪だ。
表立って、次郎吉を称えるのは控えているのだろう。
しかし、名残がない訳ではない。

誰もが、ディズニーランドを去る際に、
次郎吉の精神が未だ健在であることを知るのである。

そう。
気が付くと、財布が軽くなっている。
次郎吉の仕業である。

ただし、奪われた金が、
長屋の熊さんだの八つぁんだのに配られているかは定かではない。



ちなみに、「次郎吉は義賊ではなかった」という説もある。
実際の次郎吉は、盗んだ金を賭博や女や酒に費やしたというのだ。

真偽の程は分からないが、
盗んだ金で、美女をはべらせ、酒池肉林を堪能していたのだとしたら、
それはそれで納得できようというものだ。
あの笑い声……。

ハハッ!






ハハッ!






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[2009/10/02 00:24] | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(6) | page top
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